企業の資金調達のための方法として近年「ファクタリング(factoring)」が注目を集めています。
ファクタリングは取引先への売掛金を会社に売却して資金を調達する方法です。
素早い現金化と確実な資金調達は資金繰りに悩まされる中小企業の経営者の方や個人事業主の方の大きな助けになります。
この記事ではおすすめのファクタリング会社、個人事業主が利用するメリットとデメリット、利用する際の注意点などについて解説していきます。
- 個人事業主でもファクタリングを利用できる!
- 個人事業主がファクタリングを利用するなら、フリーランサー向けの会社がおすすめ!
- 手数料が会社ごとに違うので、自分が負担できる手数料を決めて会社を選ぶことをおすすめ!
- 個人事業主でも即日で振り込みをしてもらうことができる!
- 審査に通るには取引先の信用評価なども重要なポイント
目次
個人事業主でもファクタリングを使える?
ファクタリングは個人事業主の方でも利用することができます。
個人事業主の場合は「売上が小さい」「業歴が短い」などの理由から銀行から融資を受ける際の障壁が多く、特にスタートアップの段階では資金繰りに悩まされる場面が数多くあります。
その点ファクタリングは”融資”ではなく売掛金という“資産を売却する行為”ですので、早急な資金調達を望む個人事業主・フリーランスの方にとっては有意義なサービスと言えます。
また現在コロナウイルス対策のための時短要請や外出自粛などにより経済の冷え込みが続いており、より一層個人事業主の方からのニーズが高まっています。
個人事業主におすすめのファクタリング会社5選
近年のフィンテック技術の進歩によってファクタリング会社は年々増加しており、優良な会社が増えた反面なかにはそうではない会社も一定数存在します。
ここでは個人事業主の方におすすめの会社を順番にご紹介していきます。
各社によって様々な特色があり、ここではそれぞれ簡単にポイントを絞って解説していきますのでぜひ参考にしてください。
- アクセルファクター
- えんナビ
- OLTA
- FREENANCE
- ビートレーディング
アクセルファクター
会社名 | 株式会社アクセルファクター |
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取り扱いファクタリング | 買取ファクタリング(2社間、3社間) 診療報酬債権 保証 |
対象者 | 法人/個人事業主/非営利活動法人 |
買取可能額 | 下限なし〜1億円 |
手数料 | 2%〜 |
最短入金 | 当日 |
- 業界最安基準の手数料
- 最短当日のスピード調達
- 豊富な実績に基づくアドバイス
おすすめファクタリング会社第1位はアクセルファクターです。
アクセルファクターでは資金繰りに苦しむクライアントがまずは経営を立て直すことを第一に考え、ファクタリング手数料を業界最安基準で設定しています。
アクセルファクターでは経営方針に原則として即日入金を掲げており、利用者の当座の資金繰りの問題解消のためにサポートしてくれます。
全体取引のおよそ半数以上を即日融資するスピード重視のスキームを設計し、クライアント一人ひとりの状況に応じて臨機応変な資金調達を可能にしています。
クライアントによっては単月のサポートだけではなく、長期的にクライアントの経営回復を図るための中長期改善の提案も行ってくれます。
えんナビ
会社名 | 株式会社インターテック |
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取り扱いファクタリング | 買取ファクタリング(2社間、3社間) |
対象者 | 法人/個人事業主 |
買取可能額 | 30万円〜5000万円 |
手数料 | 2.5%〜 |
最短入金 | 当日 |
- 24時間365日受付
- 手数料業界最安水準
- 30万円〜買取対応
第2位は株式会社インテーテックが運営する「えんナビ」です。
えんナビでは「一刻も早く資金ショートを解決したい」という経営者の目線に立った運営のため土日祝日に関係なく24時間365日相談を受付ており、最短即日資金化可能のため現金化までのスピードは業界随一です。
クライアントからのはじめの相談、お問い合わせから審査、最終確認を経てファクタリング実行まで最短即日となっており、クライアントの経営再建のためとにかくスピード感重視の審査、資金調達にこだわって運営されています。
迅速な対応のみならずファクタリング手数料も業界最安水準に設定されており、えんナビを利用された方のお客様満足度は93%以上を誇ります。
えんナビでは赤字決済や税金滞納、債務超過などの様々な問題を抱えた数多くのクライアントたちを救ってきた実績があります。
OLTA
会社名 | OLTA株式会社 |
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取り扱いファクタリング | 買取ファクタリング(2社間) |
対象者 | 法人/個人事業主 |
買取可能額 | 設定なし |
手数料 | 2〜9% |
最短入金 | 即日 |
- 最短即日振込
- オンライン完結で面談不要
- リーズナブルな手数料
おすすめファクタリング会社第3位はOLTAです。
OLTAでは最新のIT技術を活かし独自にクラウドファクタリングを行っており、書類の提出もすべてオンラインでアップロード、対面審査なく全国どこからでも申込可能でオンラインですべてが完結します。
手数料は諸経費などすべて込みで請求書の2%〜9%で設定されていますが、AIによる審査とすべてオンラインで完結させることでこれほど圧倒的に安い手数料を実現しています。
個人事業主、フリーランスの方でも広く行っており、OLTAのクライアント一人ひとりに合わせた柔軟な対応には定評があります。
契約内容に明示される手数料以外には一切費用はかからず、どんなに細かな不明点にも真摯に対応してくれます。
FREENANCE
会社名 | GMOクリエイターズネットワーク株式会社 |
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取り扱いファクタリング | 買取ファクタリング(2社間、3社間) |
対象者 | 個人事業主 |
買取可能額 | 1万円〜1000万円 |
手数料 | 3%〜10% |
最短入金 | 即日 |
- 無料あんしん補償
- 即日払い
- 手数料3%〜10%
おすすめファクタリング会社第4位はフリーナンスです。
フリーナンスは個人事業主、フリーランスの方に特化したファクタリングを行っています。
フリーナンスではフリーナンス会員に登録することでクライアントの仕事中の事故や納品物の欠陥を原因とする事故の補償(最高5000万円)、情報漏えいや著作権侵害などのフリーランス特有の事故の補償(最高500万円)が付帯されます。
請求書を早期に資金化し、クライアントの資金ショートを防いでくれます。
フリーランスの活躍、仕事を応援しサポートするためにファクタリングのみならずあんしん補償などのサービスを提供しており、なかなか相談できる相手のいない個人事業主・フリーランスの方の強い味方になってくれます。
ビートレーディング
会社名 | 株式会社ビートレーディング |
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取り扱いファクタリング | 買取ファクタリング(2社間、3社間) 診療報酬債権 介護報酬債権 Beトレペイメント |
対象者 | 法人/個人事業主 |
買取可能額 | 設定なし |
手数料 | 2%〜 |
最短入金 | 当日 |
- 最短即日に資金調達
- 低手数料
- 審査通過率98%
最後におすすめするのはビートレーディングです。
ビートレーディングのファクタリングは資金調達までのスピードを重視しており、必要な書類が揃えば最短12時間でのファクタリング実行が可能です。
請求書の買取可能額に上限下限を設けていませんが、過去には10万円〜7億円の買取実績があり、どこよりも高く売掛金を買い取ろうと努力しています。
これまで赤字経営や債務超過、税金滞納などあらゆる問題を抱えた多くの方をサポートしてきており、審査通過率は98%です。
ビートレーディングではクライアントの状況を十分にヒアリングした上で最適なファクタリングを提案してくれます。
もちろん個人事業主・フリーランスの方でも問題なく利用することができます。
個人事業主がファクタリングの利用するメリット・デメリット
おすすめのファクタリング会社について5社を見ていきました。
ここからは、個人事業主が資金調達のためにファクタリングを利用する際のメリット・デメリットについて解説していきます。
ファクタリングの特徴や利用するいい面と悪い面をしっかりと理解してスムーズな資金調達に活かしましょう。
【メリット】貸し倒れリスクが最小限になる
ファクタリングは将来発生する見込みのある売上(売掛金)を会社に譲渡することで、そこから手数料を引いた金額を前倒しして入手できる仕組みです。
そのため、ファクタリングを利用すれば万が一取引先が売掛金の支払いを渋ったり、あるいは最悪の場合売掛金を残したまま倒産してしまったとしても、すでに売掛金は現金化して手元にあるわけですから貸し倒れリスクを最小限に抑えることができます。
売掛金という資産を買い取ってもらうことで債権回収リスクを取り除くことができ、確実な資金調達が可能となります。
【メリット】即日で資金調達ができる
ファクタリングを利用する大きなメリットのひとつに早ければ即日に、遅くとも数日内で資金調達できることが挙げられます。
日本の商取引の慣例として先になんらかの商品・サービスを提供して、後からその代金を回収するという流れが一般的です。
そのため代金を回収できていない状態である“売掛金”の状態が長くなればなるほど、売上が小さく経営基盤の弱い段階の個人事業主の資金繰りは厳しくなっていきます。
ファクタリングを利用することで売掛金をすぐさま現金化することができるので、こうした喫緊の資金繰りに悩まされるという問題は解決することができます。
【メリット】フリーランスや個人事業主に特化したファクタリング業者がある
ファクタリング会社にはフリーランスや個人事業主に特化した業者があります。
今回おすすめの会社の欄でご紹介したフリーランスもフリーランスや個人事業主に特化した業者です。
フリーランスや個人事業主の場合は企業と違って銀行の融資を受けるなどの資金調達のあらゆる面でハードルが高くなりますが、フリーナンスのようにフリーランスや個人事業主に特化した業者を選ぶことで、手数料や審査面で他社よりもより好条件で進めることができるようになります。
フリーランスや個人事業主に特化した業者はなかなか相談できる相手のいない個人事業主にとって大きな助けになる存在と言えます。
【デメリット】契約の締結が必要
ファクタリングを利用する際には契約の締結が必要です。
具体的には業者によって変わりますが、おおむね5つのステップになります。
売掛金を買い取ってもらえるのかの相談から始まり、申込み、印鑑証明や身分証明書、請求書等の必要書類の提出、審査を経て契約の締結に至ります。
契約では償還請求権の有無や手数料など、どれも決して見落とすことのないように注意して契約しなければなりません。
どんなに細かなことでも疑問に思うことは必ず担当者に問い合わせましょう。
【デメリット】取引先へ通知がいく
ファクタリングを利用する場合、取引先企業に対して売掛金をファクタリング会社に譲渡することを伝え、なおかつ取引先から同意を得る必要があります。
その際に当然取引先企業からすれば「こんなサービスを利用しなければならないほどこの会社は資金繰りが苦しいのか」と信用不安を起こさせるリスクがあります。
信用が最も大切な商取引の世界で取引先からの信用を失ってまで、利用する価値があるのかどうかは熟考が必要です。
取引先への通知なくして利用できる方法も存在しますが、そういった方法では手数料が平均よりもかなり高額になってしまう傾向があります。
個人事業主がファクタリングの審査に通るためのポイント
ここからは個人事業主、フリーランスの方がファクタリングの審査に通るためのポイントを見ていきましょう。
どんなに資金繰りに苦しんでいても審査に通らなければ資金調達することは叶いません。
事前にポイントをしっかりとおさえて申し込むことで審査に通る確率が上がり、資金調達のスピードも上がります。
売掛先の信用度の高さ
資金調達のために業者に売掛金を買い取ってもらうには、取引している売掛先の信用度が高ければ高いほど審査がスムーズに進みます。
これは当然ですが業者にとっても売掛先から資金を回収できなければそもそも事業が成り立たなくなるからです。
売掛先が大企業であったり、または業歴が長く信用力の高い会社であればおそらく問題はありませんが、売掛先の信用度があまりにも低ければ残念ながら審査に通らないという事態も発生し得ます。
申し込む際には買い取ってもらう請求書、つまり売掛先の信用度を十分に認識した上で申し込む必要があります。
確定債権であるかどうか
利用するためには買い取ってもらう債権が「確定債権」であることが大前提です。
確定債権とは取引先に対してすでに商品やサービスの提供が完了していて、入金額と入金日が決定している債権のことをいいます。
また入金額が途中解約や条件変更で減額されないことが条件です。
請求書は取引先に対して商品、サービスを提供したあとで、請求金額が「確定」している請求書でなければなりません。
つまり商品やサービスの納品前、請求書の発行前の段階では申し込むことができないということです。
買取可能な請求書については厳密には各業者によって異なるため、申込み対象となる債権について詳しくは必ず業者の窓口にて確認しましょう。
書類関係の不備がないか
審査をスムーズに進めることができればそれだけ現金化が早くなるため、即日現金化のためには書類に不備がないか事前に入念にチェックしておく必要があります。
書類の提出方法にはメール、FAX、郵送などがありますが、基本的に書類の不備がなければ即日結果は出るようです。
本人確認書類や通帳、決算書、請求書や印鑑証明など、申込み前に利用を想定している業者のサイト等で確認し準備しておくことで不備があってもすぐに対応することができるため、結果的に審査に通りやすくなりますし資金調達のスピードが上がります。
個人事業主がファクタリングを利用する際の注意点
ここからは利用する際の注意点について解説していきます。
ファクタリングは資金繰りに苦しむ経営者にとって一見すると救世主のような存在と言えますが、しかしその反面決して見落としてはならない注意しなければならないポイントがいくつかあります。
安易に利用する前にこれらの注意点を確認してぜひ熟考ください。
手数料が発生する
利用するためには利用する都度、会社へ手数料を支払う必要があります。
ファクタリング会社からすれば利用者への貸し倒れリスクがあるわけですから手数料をとらなければ事業になりません。
手数料は会社によって異なりますが、およそ2%〜20%の間に設定されています。
利用する際にはこの手数料が期待していた売上をさらに減らしてしまいますので、恒常的な利用は将来的には会社の経営や事業活動そのものを破綻させてしまうリスクを持っています。
最短即日と記載されていても翌日以降になることも
業者のサイトホームページには資金化まで最短即日と記載されているところも多いです。
しかし実際には審査の進捗度合いやクライアントの提出書類に不備があるなどした場合に資金化が翌日以降になることもあり、決して即日現金化ができる確約はありません。
資金ショートを防ぐために一刻も早く資金調達したいという方は業者から提示される必要書類を入念に確認し、書類に漏れや不備がないようにすることで審査と資金化がスムーズに進むようにする必要があります。
審査に通らない場合もある
ファクタリングを利用して資金調達するためには業者による審査を通過しなければなりませんが、残念ながら審査に通らない場合もあります。
売掛金のある取引先の信用評価や自社の決算内容、取引実績、資金の使途状況、銀行をはじめとした金融機関への借入状況など様々な情報から審査が行われますが、なかにはどうしても審査に通らないというケースもあります。
ですが一度審査に通らなかったらその後も絶対に通らないということはなく、通らなかった場合は信用力のある取引先の売掛金での審査に変更するなど、対策することで審査に受かるようになる場合もあります。
個人事業主向けファクタリング|まとめ
ここまで、ファクタリングについての基本情報、おすすめの会社の紹介など解説してきました。
ファクタリングは銀行や公的機関からの融資が難しい経営者にとって頼みの綱となるような存在です。
しかしその利用にあたってはメリットとデメリットがあり、注意すべきところをしっかりとおさえておく必要があります。
まずは各社のサイトホームページにアクセスしてみて、自分に一番適していると思われる会社をピックアップして相談してみましょう。